再エネ証書取引認証機関のEnergyTagに当社環境省事業が日本発事業として紹介されました
再エネ証書取引認証機関のEnergyTagに当社環境省事業が日本発事業として紹介されました
~GHG Protocol Scope 2 ガイダンス改訂で導入が予想されるHourlyMatchingに基づいた1時間毎の再エネ証書(GC)取引の日本初の本格実践事例として紹介
国際非営利組織Energy Tagのサイトにおいて、当社環境省事業が日本発の事業として掲載されました。
Energy Tagは、GHG Protocol Scope 2 改訂の最重要項目であるHourly Matchingに基づく1時間毎の再エネ証書(GC)取引の導入を国連24/7Cと共に提唱し、その国際標準を策定する国際非営利組織です。世界各国で同手法が普及した場合の取引システムが国際基準に適合するかを評価・認証する役割も有することが想定されます。
Energy Tagの主要メンバーであるGoogleやMicrosoft等によりEnergy Tag基準に従って、Hourly Matchingによる再エネ証書・電力取引を商用化するための事業開発が世界各国で行われており、Energy Tagはそれらの実践事例をウエブサイトで発信しています。
Energy Tagのウエブサイト
- 世界各国での各社実践事例の紹介(トップページ):Case Studies
- Googleの取り組み:Matching for Google’s 24/7 CFE Goal
- Microsoftの取り組み:Constellation’s Hourly Carbon-Free Energy Agreement with Microsoft
- Nord Poolの英国での取り組み:Making GCs available in the UK
- シンガポールでのUBSの取り組み:GoNetZero x UBS Hourly Matching
- 台湾電力公司の取り組み:The Concept of 24/7 Bundled T-RECs Mechanism
当社の日本での実践事例の紹介は、その一環としてなされたものです。以下にその概要を記載いたします。
紹介された事業内容(英語版は文末に掲示)
株式会社電力シェアリングと株式会社サイバー創研は、環境省委託事業として、全国の電力送配電網スマートメーターシステムと連携した30分毎のGC P2P取引プラットフォームを開発し、AIとナッジを活用し、スマートフォンP2P取引アプリで、各地域の多数の太陽光発電プロシューマーと消費者のEV昼間充電をマッチングする事業を行っている。
実施する事業内容
- GC取引プラットフォームの開発:同社は、全国のPowergridスマートメーターシステムに接続された30分ごとのGC P2P取引プラットフォームを開発した。
- 電力需要家(EVユーザ)と発電者間の取引:EV充電者や一般家庭は、環境証書の先物取引として、電力供給翌日にスマートフォンアプリで30分ごとのGC(再エネ証書)を売買できる。
- デュアルグリッドの開発:同社は、プロシューマーとコンシューマーが共同で、ナッジやソーシャル・キャピタルの力を使って、コミュニティ・レベルでGCの時間単位のマッチングを実現するデュアルグリッド・プロジェクトを実施した。
次のステップ
- 電力受け渡し(発電・消費)前の先物再エネ証書取引:AIの予測技術と集計技術を使って、電力の受け渡しが行われる前に、30分ごとのGC(再エネ証書)を先物取引するプロジェクトを実施する。
- 行動インサイトの活用:ナッジ・モデルをさらに精緻化し、時間帯別マッチングのための相互タイムシフトとGC取引を促進する。
- アジア太平洋諸国への展開:アジア開発銀行研究所と連携して、デュアルグリッド手法をアジア太平洋地域の途上国に拡大する。
- 電力需要家・発電者のCO2削減量評価:電力シェアリングの特許技術を使って、電力需要者のGC取引後の炭素排出係数と各発電者やプロシューマの炭素排出回避係数を評価することにより、Scope 2ガイダンスのロケーション基準とマーケット基準を調和する改訂を踏まえたソリューションを提供する
Energy Tagについて
Energy Tagは、再生可能エネルギーの利用を最適化し、透明性の高いエネルギーマーケットを形成するためのグラニュラー証明書(GC)の国際標準を策定する国際非営利組織である。2020年に設立され、CDPや、Google・Microsoft・スタンフォード大学などの企業や研究機関が参加している。
Energy Tagのグラニュラーサーティフィケート(GC)マッチング基準は、消費者がエネルギー消費において規制の遵守を示すためのもので、一時間以内のエネルギー特性を証明する。
この基準は、データの品質保証や不正防止策を詳細に定め、独立した計測機関による定期的な監査を要求している。これにより、持続可能で透明性の高いエネルギー消費が促進されることを目指している。
以下英語記事
As the Government of Japan funded project, D-Sharing Co., Ltd. and Cyber Souken Co., Ltd. developed a half-hourly GC P2P trade platform connected to a nationwide power grid smart meter system and, using AI and behavioral insights (nudge), matched EV daytime charging of consumers with a large number of solar energy prosumers in each region with a smartphone P2P trading application.
Key takeaways:
- D-Sharing developed a half-hourly GC P2P trade platform connected to a nationwide Powergrid smart meter system.
- Prosumers/consumers (EV chargers) can sell/buy the half-hourly GC with the smartphone application on the following day of electricity delivery as a future trade of EAC.
- D-Sharing conducted a dual-grid project where prosumers and consumers make joint efforts to achieve GC hourly matching at the community level using nudge, and social capital power.
NextStep
- Conduct a GC future trading project before electricity delivery using AI forecasting and disaggregation technologies.
- Further, elaborate the nudge model to promote mutual time-shift and GC trading for hourly matching.
- Expand the dual grid methodologies to developing countries in Asia and the Pacific in collaboration with Asian Development Bank Institutes.Harmonize market and location standards of Scope 2 Guidance by evaluating each consumer’s post-GC-trade carbon emission factor and each consumer’s post-carbon emission avoidance factor using D-Shaing’s patented technologies.