CO2過大申告の可能性!
事業活動のCO2排出量の多くを占める電力消費分。あなたはどのように計算していますか。
多くの企業が年間の平均排出係数と電力消費量を単純に掛け合わせる方法でCO2排出量を算定しています。また、炭素会計ソフトウエアでも同様です。
もちろん、政府や自治体等の日本の法規制での申告はそれが正しいのです。ところが、国際基準での自主的な環境報告レポート等ではこの限りではありません。むしろ精緻な算定による公表・報告が推奨されています。
年間通算した電力消費量に、料金メニュー毎の年間一律の排出係数を単純に掛け合わせる「どんぶり勘定」の計算方法では、再生可能エネルギーの比率が高い時間帯に多くの電力を消費している企業は、実際よりもCO2排出量を過大に計算してしまう可能性があります。
言い換えれば、夜間など火力発電の比率が高くなる時間帯に多く消費する企業の排出量を肩代わりしていることになります。
省エネ活動による、電力消費量の削減努力が限界に達している企業でも、時間帯別係数を用いることでさらなるCO2排出量の見直しが可能です。
さらに、昼間など再生可能エネルギーの比率が高い時間帯に生産活動をタイムシフトすることで、一層の排出量の削減が実現します。車の運転でいえば、走行距離は変わらなくても、エコドライブで燃費をあげてガソリン消費(それに伴うCO2排出)を減らすのと同じです。
このような取り組みは、蓄電池の導入など新たなインセンティブとして機能する可能性があります。
欧米や国際機関では既にこのような時間帯別のCO2排出量計算の標準化の議論が進んでおり、Googleなどは環境報告書の中にアワリーマッチングという概念を使用した公表を行っています。
もし、昼間に多く電力を使用する事業者の場合は、今からシミュレーションを開始し、実際にどのくらい修正申告できるのかを試算し、場合によっては参考値として環境報告書に掲載することをお勧めします。
電力シェアリング社では、当手法の導入を主導する国際標準団体の認定を受け、共同事業者とともに、独自の特許技術により全国10の送配電網毎の時間帯別排出係数(予測値・実績値)を算出し、さらに、電力会社が各事業所に設置しているスマートメータから時間帯別電力消費量を自動的に取得し、これを掛け合わせてCO2排出量を算定するサービスを提供しています。
また、上記とは別の特許技術により、電力需要家がどのくらい再エネの多い時間帯での電力の利用に努めているか(需要家期間平均排出係数:需要家炭素強度)を定量的に評価し、これを各需要場所や需要家毎に比較して、その効率性による価値を算定するサービスも提供いたします。
また、炭素会計サービサーやシステム提供会社に向けては、プラグインでのライセンス提供もさせていただいています。環境省の実証期間中は、条件により無償での提供も可能です。
ご関心のある企業・自治体の皆様におかれましては、どうぞお気軽にお問合せください。
注意:当該算定方法は日本の法規制に準拠していません。国際的なボランタリーベースの申告で有効です。